2021.11.19

第六回次世代教育推進委員会の開催

 2021年11月2日、第六回次世代教育推進委員会が開催され、小金井市南中学校に次世代教育推進委員の先生方14名や委員会担当の校長先生、副校長がお集まりくださいました。今回は5月31日開催された第一回次世代教育推進委員会以来の対面での開催となり、南中学校の先生によるICTを活用した公開授業の参観、実際に端末を使用したまなびポケットのドリル教材に関するワークショップ等が行われました。

1.公開授業の参観

 今回の次世代教育推進委員会では、南中学校の1年、2年生の計5クラスにおいて、ICTを活用した数学と英語の公開授業が行われ、次世代教育推進委員の先生方にはそれぞれの関心に応じてクラスを移動していただく形で授業を参観いただきました。授業後には、実際に授業を担当された先生から、授業のねらいについてご説明いただきました。

①1年生 数学 「平面図形のみかたをひろげよう」

 数学では1年生を対象にした「平面図形のみかたをひろげよう」という単元において、予めスクールタクト上で準備されたワークシート上の六角形に生徒それぞれで線を引き、①六角形を合同な図形に分ける、②合同に分けた図形が平行移動できるか確認する、という内容で学習が行われました。

 この学習では、まず手元のプリント上の六角形に思いつく限りの合同な図形の分け方を記入したうえで、スクールタクトのワークシート上でも線を引いて、六角形を合同な図形に分けます。
 生徒各自でワークシートを完成した後は、先生がスクールタクトの共同閲覧モードを活用することで、それぞれがどのような合同図形に分けたのか、一目で共有することができました。
 その後、先生が合同な図形を色分けし、それぞれが平行移動できるかどうか、スクールタクト上で実際に図形を移動させるデモンストレーションを行いました。

 このようにスクールタクトを活用することで、他の生徒の回答内容を一目で共有することが可能になり、さらには端末画面上で図形をスムーズに移動させることで、生徒がより具体的なイメージを伴ったかたちで理解を深められました。
 生徒の皆さんも、スムーズに端末を扱っており、普段から端末活用が進んでいる様子が窺えました。

②英語「Reading for Information」

 英語では2年生を対象にした「Reading for Information」という単元において、Google Classroom、Google Formsを活用した単語テスト、Google ドキュメントを活用した調べ学習が行われました。

 授業の冒頭では、生徒各自でGoogle Classroom上からGoogle Formsの単語テストのページに入り、単語テストを行いました。単語テストの回答状況は、モニターに投影した先生画面上のGoogle Formsのページで即時に確認することが可能であり、生徒たちがそれぞれどの単語につまずきを感じているのか一目で分かるようになっています。単語テスト終了後に全体の回答状況をクラス全体で確認することで、先生にとっては生徒の弱点克服対策につながり、また、生徒にとっては刺激を受けることでモチベーションの向上につながっていました。
 その後、予め先生がGoogle ドキュメント上に準備しておいた課題に関して、生徒各自で英語サイトをもとに情報を収集し回答する、調べ学習の時間が取られました。

 この調べ学習は課題難易度が高く設定されており、生徒自身で実際の英語サイトをもとに主体的に調べ学習に取り組むことで、生徒の学びにつながることがねらいとされていました。

2.ドリル教材ワークショップ

 公開授業の後は、まなびポケットのドリル教材に関するワークショップが行われました。
 今後のICTを活用した個別最適化された学びの実現においては、ドリル教材の活用がポイントになることから、まずは事務局であるNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)から、まなびポケット内のeboardすいスタおさらい先生navimaみんなの学習クラブデキタスといったドリル教材について、教科書準拠状況や授業動画の有無等の特徴、活用シーン等の紹介を行いました。

 

 その後、次世代教育推進委員の先生方には5グループに分かれていただき、実際に端末を使用し、ドリル教材を触っていただきながら、今後のドリル教材の活用方法を検討いただくワークショップを行いました。
 先生同士で実際の活用状況に加え、各ドリル教材のメリット・デメリットについて活発な意見交換が行われ、実際にドリル教材を試していただくことで未活用のコンテンツへの理解を深めていただく場になりました。
 今回初めて触ってみたドリル教材を今後活用してみたいという意見もいただき、有意義なワークショップになったものと考えています。

3.今後に向けて

 今回の第六回次世代教育推進委員会は公開授業とドリル教材ワークショップを通じて、ICT活用実践の現場を体感し、実際に端末を触っていただく貴重な機会となりました。
 小金井市では、次世代教育推進委員を中心にBANSHOT投稿・Google Chatを通じた事例共有が進んでいます。NTT Comでは、BANSHOT投稿・Google Chatといったオンラインでの交流に加え、今回のような対面開催の次世代教育推進委員会を通じ、今後も小金井市、東京学芸大学とともに、より発展的・応用的なICT活用実践が行われる「小金井市モデル」確立に向け取り組んでまいります。